私は20年以上に渡り精神科医として臨床に携わってきました。様々な患者さんとの出会いのなかで、ひとりひとりの心の奥底に触れ、時に一緒にその精神の深みを旅する体験をしてきました。
心理療法とはクライアントの心に広がる世界と、カウンセラーの心に広がる世界の交流にほかなりません。カウンセラーはクライアントの傷ついた世界に自分の身を投じながら、クライアントの経験を再体験してゆきます。またクライアントもカウンセラーの持つ世界観に触れ、癒やされたり、生きるヒントを受け取ったりしながら、傷つきの世界から新しい世界へと旅だってゆきます。
通常カウンセリングはカウンセリングルームという密室で行われます。その安全でプライバシーの守られた空間で、クライアントとカウンセラーは出会い、関係を深めながら一緒に問題を解決してゆきます。同じ時間と空間を共有すること、安心感と信頼関係が心の奥底を探求する橋渡しとなります。
VRの空間はこころの空間です。我々はヘッドセットをかぶってVRの仮想空間上に作られた治療空間で出会います。あなたは自分の部屋にいながらにして、カウンセラーの待つ部屋を訪問することになります。それはまるで、あなたのこころの部屋に、カウセリングルームがあるような体験になるでしょう。自分が望むときに、その部屋の中にはカウンセラーが待っています。
カウンセラーは臨床経験豊富な、臨床心理士や公認心理師が担当します。どんな悩みや問題でも専門性を持って担当します。相談できない悩みはありません。
私は20年以上に渡って、精神分析や様々なカウンセリング技法だけでなく、瞑想や変性意識の研究などを行ってきました。フローティングタンクという個人の無意識にアクセスする瞑想用タンクによる治療も行っています。VRによるカウンセリングは、物質的な世界を超えて、ダイレクトに無意識に治療効果を作用させる可能性を秘めています。電子ネットワークの発達が脳と脳、こころとこころをダイレクトに繋ぎ、互いの創造性を刺激して、全感覚を通じて、お互いを高め合う新しい治療の可能性を私は予見しています。
時間と空間の制約を超えた、VRによるカウンセリングを是非体験してください。